毎日育英会とは

毎日育英会は「毎日新聞社」が運営している、返済不要の支給型奨学金制度です。
学生が自力で進学し、働きながら学ぶことを支援しています。各地にある販売所で新聞の配達業務をおこなうことで奨学金や給与が支給されます。

毎日育英会

卒業後の返済はなく、将来的に不安を抱えることがない制度です。
1968年に設立されてから、これまでに76,600人以上の学生をサポートしてきました。

毎日育英会の特徴

毎日育英会は学生が自力で進学・通学できるよう、以下のような特徴があります。

卒業後の返済不要

→ 一般的な奨学金と異なり、卒業後の返済が不要です。

奨学生一人ひとりに部屋代無料の個室を提供

→ 個室が用意されるのでプライベートの時間が確保しやすく、オンオフの切り替えができます。

給与が支給されるから生活費もカバー

→ 奨学金のほかに毎月の給与が支給されるため、生活費を別で用意する必要がありません。貯金することも可能です。

学費貸付制度(無利子)あり

→ 内定済みであれば、無利子の貸付制度が利用でき、合格後すぐに必要となる入学金などに充てられます。
※年度末に支給される奨学金によって返済

希望に沿った販売所紹介システム

→ 奨学会への入会時に奨学生の希望を確認して、調整しながら所属販売店を決定します。

理工系や夜間(2部)、通信制の学校も対象

→ 理工系や夜間部、通信制、さらには予備校への進学もサポートしています。

業務内容

毎日新聞版売店での業務を担当することになります。
未経験の人がほとんどなので、販売店所長や先輩たちからのていねいな指導があります。

毎日新聞販売所での業務は、以下の3コースから選ぶことができます。

  • Aコース:朝刊と夕刊配達 + 集金業務 + 付随業務 (1日平均6時間勤務)
  • Bコース:朝刊と夕刊配達 + 付随業務 (1日平均5時間勤務)
  • Cコース:朝刊配達 + 集金業務 + 付随業務 (1日平均4.5時間勤務)
    ※Cコースは一部の学校や地域にのみ適用
    ※予備校生はBコースのみ適用

毎日育英会 業務内容

<配達業務>

朝刊は準備を含めて2時半ごろから、夕刊は15時ごろから業務に入ります。
夕刊配達があるコースも、日曜や祝日は夕刊がないため配達業務がありません。
配達に必要な原付バイクや自転車、ヘルメット、雨具などは販売店が用意するほか、ガソリン代も販売店負担です。

<集金業務>

受け持ちエリア内で読者から購読料を集金します。クレジット払いや口座振替が増えているため、業務は軽減してきています。

<付随業務>

配達順路や読者の増減などに関する簡単な事務作業をおこないます。読者管理はパソコンです。
折込機を使用してのチラシ広告の折り込み作業も実施します。
宣伝物やお試し用新聞の配布などもおこないますが、営業活動は任意です。

毎日育英会の待遇

各コースの給与や休日は以下の通りです。

Aコース Bコース Cコース
給与 162,498円 136,755円 134,983円
休日 4週6休 4週6休 4週4休

※販売所により、業務開始時刻や業務時間が異なります。そのため給与も変わります。
※給与からは所得税や住民税の法定控除があります。

また、上記以外の待遇はコース問わず共通です。

  • 賞与:年2回(7月と12月)
  • 休暇:有給休暇は6か月勤務後から初年度10日付与
       2年目以降は1日ずつ加算(労働基準法準拠)
  • 部屋:販売所内やアパートの個室を用意(部屋代無料
       エアコン付き(一部、設置不可の物件もあります)
  • 保険:「毎日奨学生医療共済制度」があり、通院や入院時の保険適用治療の自己負担が不要
       労災や傷害保険に加入しているほか、業務外のケガを保障する任意制度にも加入可能です
       (国民健康保険に加入するための保険料は自己負担)
  • 通学定期代:月5,000円まで自己負担で、超過分は月5,000円まで販売店で補助あり
  • 入会時交通費支給(東京事務局まで移動分)
  • 女子奨学生には防犯ブザーを用意

販売店によっては以下が用意されているところもあります。

  • シャワールーム設備
  • 朝・夕食の用意:新聞発行日のみで、月29,000円が給与から控除

給与支給だけではなく、生活環境が整っているので、自立した生活を送りながら通学することができるのです。

毎日育英会の奨学金

奨学金の金額は、従事するコースによって異なります。

各コースの返済免除限度額は

  • Aコース:毎年130万円まで (4年制の場合 520万円まで)
  • B・Cコース:毎年110万円まで (4年制の場合 440万円まで)

となっています。
この金額まで、進学・通学に必要な費用(入学金・授業料・施設費・実習費など)を借りられます。教材費や寄付金、保険などは対象外です。

全コース共通で、100万円の年次最低保証額が設定されています。
1年間従事して、貸し付けが100万円に満たなかった場合は、翌年3月末にその差額が支給されます。

中途入会制度を設けていて、入学時以外の入会も可能です。その場合は、入会時期により規定に沿った奨学金を支給します。
また、毎日育英会だけでは学費が足りない、という場合はほかの奨学金(日本学生支援機構奨学金(第一種・第二種)、国の教育ローン、民間会社の教育ローン、地方自治体や進学校の奨学金制度)などと併用することも可能です。

毎日育英会ならではの販売店紹介システム

毎日育英会では、奨学生が卒業まで続けられるように、販売所とのていねいなマッチングをおこなっています。

入会時に学生が販売所に対する希望を記入してから、販売所を紹介して所長との面接をセッティングします。面接では、販売所の所長に生活や業務についての質問をしたり、希望を伝えたりできるのです。
学校への通学時間や配達区域の環境、販売所や提供される部屋の周辺環境なども面接時に確認できます。

さらに、実際に販売所を見学して雰囲気や業務内容を確認したり、先輩奨学生から話を聞いたりすることもできます。販売所の宿泊体験も可能です。
研修で学業と仕事の両立の仕方もレクチャーしますので、奨学生として過ごす生活を具体的にイメージすることができます。

販売所決定前に自分が過ごす環境や従事する仕事を確認してからの雇用契約となりますので、安心して奨学生生活をはじめることができるでしょう。

毎日育英会の奨学生として生活を始めるまでの流れ

  1. 資料請求
    まずインターネットで資料を請求しましょう。
  2. 説明会参加
    各地で制度の説明会を実施していますので、詳しい説明や進学についてのアドバイスが受けられます。説明会の際に、個人面談も可能です。説明会会場までの公共交通機関の交通費を支給しています。
  3. 申し込み
    志望校が決まったら、申込書を事務局へ郵送提出します。
    (申し込んでからの説明会参加も可能です)
  4. 内定
    申込書で審査を受けます。志望校が、毎日奨学会の適用になっている必要があるため、志望校を変える場合は連絡が必要です。
  5. 受験
    まずはしっかりと受験で力を発揮しましょう。一部の専門学校では選考料免除となります。
  6. 合格校への入学手続き
    合否は事務局へ連絡します。合格して入学金などの費用が必要な学生には貸し付けがあります。
  7. 正式入会・研修
    入会の受付やオリエンテーションをおこないます。
    また、販売所長との面接を実施します。
    その後、保険や原付交通安全講習、奨学生としての過ごし方などの研修を受けて、雇用契約を結びます。
    毎日育英会の入会時研修風景
    入会時研修風景
  8. 販売所配属
    最終的に決定した販売所へ配属され、奨学生生活がはじまります。事務局までの交通費は支給されます。

就職支援について

順調に学生生活を送っていくと、次にやってくるのは就職活動です。
毎日育英会では就職相談をおこなっています。毎日育英会理事長からの「推薦状」を発行して、奨学生の就職を支援します。
勉強と業務をしっかりと両立してきたことは大きなアピールポイントとなりますし、実際に毎日奨学生出身者は企業や団体から高い評価を受けています。
そして、無事に卒業を迎えた奨学生には、スーツと記念品をプレゼントしています。

公式HPや連絡先

毎日育英会に興味を持ったら、以下のホームページをチェックしたり、連絡したりしてみましょう。

公式HPhttps://www.mainichi-ikueikai.com/
電話番号:03-3209-1711(東京事務局)
住所:〒169-0072 東京都新宿区大久保3-14-4 毎日新聞早稲田別館